エルミタージュ鍼灸院を創業する前は何をしていましたか？

洋服や雑貨の会社の営業をしていましたが、いつか独立して会社を作りたいとの思いから、３０歳の時に結婚と同時に静岡に雑貨、洋服屋の店をオープンしました。
しかし３５歳の時にやむなく閉店に到り、その時に同時に離婚も経験しました。
子供とも離れて、好きな仕事も失う状況から、どうやってこれからの人生を組み立てたら良いのか？
思案に暮れる日々で、次の仕事は世の中の流行り廃りにあまり左右されず、生涯続けることができて、人のためにもなる。
そして何よりお金も何もない状態からできて独立できることと考えると、その時の私には整体や人の体のメンテナンスの仕事というイメージしか出て来ませんでした。
そこでリラクゼーションの求人に応募して、この世界に飛び込みました。最初の３ヶ月は基本を教えてもらいつつ、二十歳の子にも頭を下げてアドバイスを請いながらのスタートで、月給５万円。この時期はお金も自信もプライドもない、でも、やるしかない！といった感じでしたね。

そこからその店の店長になり、全国チェーン１５０店舗の社長の、何でも屋で使いっ走りとして、トラブル問題店舗をフォローする仕事をしながら、縁あって柔道整復の学校に通い、奨学金で国家資格を取りました。
そこから実は本願であった鍼灸師の資格にチャレンジするため、もう一度専門学校に通い直し、ついに古典鍼灸を志す鍼灸師がここに誕生しました。

エルミタージュ鍼灸院を創業した理由は？？

鍼灸師の国家資格を取得した当時、すでに柔道整復師として臨床の世界にいました。
鍼灸の学校の時からお世話になっていた、古典鍼灸の先生の息子さんが、
鍼灸接骨院を開業するということで、お手伝いすることになり、そこで仕事をしながら自らの開業を見据えていました。
当初は鎌倉あたりでのんびり鍼灸院を開いて、患者さんがいない時は海でも眺めてと、
お気軽に考えていましたが、現地に半年通いつめても手頃な物件が見つからず、訪問鍼灸の仕事の広告も出してみたものの、なしのつぶて。

そんな時に「やっぱり鎌倉は年寄りしかいないから、東京で探した方が良いのではありませんか？」と言われました。
「確かにそうなんですよね」というわけで様子見に行こうかと、鍼灸学校のクラスメートだった正木先生に同行してもらい、代々木上原の物件を不動産屋さんに見せてもらったのがきっかけです。

1軒目は全然良くなかったのですが、もう一軒だけ見て帰るかと、たまたま寄ったのが現在の代々木上原院です。
隠れ家的で小さいけれど可愛い雰囲気。これは女性が来る場所だなと思い、正木先生と共同で開院することにしました。
オープンして１年ほどは一般的な痛みの症状や、美容鍼などもおこなう鍼灸院でしたが、「なんでも出来るというのは、実は何もできないと同じ」という一文を見て、
これからは一つの症状に特化して専門にやって行くべきだなと考え、鍼灸師にとって一番難しい「内臓疾患」しかない！と正木先生に話をしたところ、不妊治療に白羽の矢が当たりました。

ところが、当時の私は鍼灸接骨院系の臨床経験が主だったため、本当に不妊治療に鍼灸が効くのか？疑問があったのです。
しかし不思議なことにエルミタージュを始めてからというもの、何か迷うようなことがあっても、その答えは向こうからやって来るのです。
そう、正木先生が、二人目不妊で困っていた友達に鍼灸治療をしたところ、あっという間に妊娠してしまったのです。
ここに至って「それなら僕にもできるだろ」と不妊鍼灸を極めることにしたのです。

創業して挫折、苦労したことは？

代々木上原に部屋を借りようと決めましたが、敷金、礼金などを払うと、お金がありませんでした。
つまり、ベッドも、道具も、ソファーも、何もないのです。
当時、鍼灸の先生の息子さんと鍼灸整骨院の立ち上げをしていて、患者さんの来院数も安定していましたし、二足のわらじ状態でしたので、毎月の給料をそのままベッドへ、ソファーへと買い足していきながら、エルミタージュ鍼灸院に知り合いなどを呼んでいるような状態でした。毎月家賃もかかりますし、患者さんがもっと来てくれないと、このままでは治療院の維持もままならないと、ホームページを作ることにしました。

業者に頼むと高いので、やはり自分でやるしかないと、ソフトを買って解説書とにらめっこをしながらやっと作ったホームページ。
私としてはこだわりがあってそこそこのデザインでしたが、毎月の閲覧数をチェックして見ると、ほとんど見られていないのです。そう、ホームページは存在しているけど誰も見ていない。つまりネットの中では存在していないようなものでした。

そこで、お金がないのに泣く泣く、少額の広告を入れたものの、反応はほとんどなく、抜本的に「何かを変えなければいけない」そのことは明らかでした。そんな中、たまに問い合わせの電話が鳴ると本当に嬉しかったものです。ここに来てはっきりしたことは、私たちは鍼灸師であって、ホームページや広告やマーケティングなどは、正直全然知らないど素人だいということです。

ここで新たな決断をしました。プロに任せよう。お金はかかるけど。そして知らないなら勉強しよう。私たちが鍼灸師だとしても、臨床だけやって全てがうまくいくなんて、世の中そんなに甘くない。生きていくために必要なことは全てやっていこう。今やらなければ、また仕事がなくなって一文無しで周りの人も去っていく。

そんなことはもう、たくさんだし、今ここで諦めたり、何もせずに世を恨んで、責任転嫁しながら腐ってゆくような、そんな生き方を選ぶことは絶対にしない。そう思うと、私の心に時々浮かんでくる声がするのです。「振り返るな、命を燃やせ！」そういえば僕が離婚して子供達から車で離れる時に、どこからか聞こえた声だったな。私はこれからも折に触れ、そのように生きていくつもりです。

応募を検討している方々へ一言

あなたがもし応募を検討しているのではなく、ただこの文章を眺めただけでも、
ぜひあなたの人生に何かプラスの思考や行動を引き起こして、ちょっとした新しい楽しさや発見が生まれることを願っています。
あなたが今、自分自身に変化を起こそうと閃いたなら、そこが人生の分岐点になるかも知れません。
そうやって変化を心に願い、言葉の使い方に気をつけるといった小さな事の積み重ねが、やがて成長したあなたを創るのです。
私達も同じ道を辿り、気が付くと何かが変わっていたのです。そしてそんな経験を、折に触れ、こんな形で文章に書き綴るのです。

どこかで誰かが変化を起こして、新しいチャレンジが始まるといいなと思いながら。
もしあなたがエルミタージュへの応募を考えているのでしたら、あなたの閃きを現実の行動にしてみることをお勧めします。
行動を起こすと何かが動き出す”ゾワゾワっとした感覚”を味わって頂きたいのです。新鮮な出来事が次から次に起こり、新しい流れに乗って目にする場面が飛ぶように変わっていき、出会う人が今まで会ったことのない、あるいは会ってみたいなと思っていた人が目の前にいる。一見超えられそうにない壁にぶつかって、その前で考え倦んでいる自分とそこに現れる様々な人。

人と人の関係、人と仕事、人とミッション、人とレガシーは、自分の力だけではない、何か「縁のような見えない力」によって動かされているように感じます。
「どうしてこのシュチュエーションで私はこの人と出会っているのだろう？」
「この仕事や人とは、縁があるのか無いのか？」
「この問題は解決する方向に向かっているのか？」
全ては行動してみないと分からないことばかり。
それでもこの世界には目には見えない力が働いていて、その法則を理解し従って生きる人にこそ、心地よい流れと人生の道が開けてくる。

私たちは今、真にそう思っています。
仮にあなたが、今の私たちと縁がないとしても、考えてみたら大したことではありません。
それならそれであなたにはまた違った素敵な未来があるでしょう。

ただ、お互いどんどん新しい縁にチャレンジして、大いに失敗して、そんな中から成功への原石を見つけていきましょう。
ちょっとでも引っかかるところがあるなら、どうぞ気兼ねなくご連絡ください。人生、瓢箪から駒。

やってみなくちゃわからない。やらずに分かる訳がない。ユニクロの柳井さんはこう言ってます。
皆さんは私を成功者とおっしゃるけど、実は私の人生は失敗ばかりです。
１０回チャレンジしておよそ１回しか成功してこなかった。
でも９回のチャレンジを惜しまなかったから今日があるのです。
これからもどんどん行動して早く９回の失敗をしていきたい。

そうしたらまた、これまでのように１回の成功に巡り会うでしょう。
あなたの思考はあなたのもの。
あなたの行動もあなたのもの。
あなたの思考は現実化します。
それがこの世界の法則なのです。
それでは、もし縁があればいつかお会いしましょう。